私のオーディオ歴は就職早々60年以上前、NHKでステレオ音楽堂と言う番組が第1放送と第2放送をつかって開始され、LPレコードもステレオになった頃にはじまります。大阪日本橋のオーディオショップに通い詰め、いわゆるコンポーネントステレオを3畳の自室に置いていました。トリオ(春日無線)のチューナー、サンスイのアンプ、パイオニアのスピーカー、ナショナルのプレーヤーなどからスタートしたラインアップは、ラックス(当時名称)の真空管アンプSQ5BやタンノイⅢLZスピーカーなど無数の名器を経て現在のシステムに至っています。

スピーカ:JBL4365
プレーヤ:ターンテーブル テクニクスSP1200GR
カートリッジ:オルトフォンMM型
インテグレートアンプ:テクニクスSU-R1000
CDプレーヤ:DENON AL32
ほかに65型4K液晶テレビ、DVDレコーダー、LDプレーヤとサラウンド音響システム
私のオーディオ観
まずスピーカ選びを第一に
オーディオシステムの構成にはいろんな考え方があります。私の場合は、まずスピーカの再生能力を第一に考えます。
その場合、かならずしも「原音再生」にこだわりません。一般家庭では、いくら頑張っても、シンフォニーホールを圧して鳴るオケの音量は再生困難です。(重低音再生のためのコンクリートホーンなどは欲しくありません)
ですから「箱庭」は「箱庭」として、自分の好みの音楽を、好みの音質で再生してくれるスピーカ選びが基本になります。わたしの場合はクラシック音楽再生で、アコースティック・ジャズも含みます。
ピアノがピアノらしく。弦楽器は繊細、表情豊かに。管楽器はそれぞれの音色が明解に聞き分けられる。ヴォーカルはしっとり、時によっては力強く、そんなスピーカを求めています。
また音量をしぼっても、音楽の姿が崩れないことが望ましいのです。
アンプ、むやみに高価なものは不必要
好みの音質のスピーカが見つかったら、それをドライブするに十分なパワーと、SN比の良さがあれば、アンプは良いと思います。
真空管アンプにこだわるのはナンセンスと思います。パワーは出ないし、周波数特性やSN比は悪いし、球が切れたら補充が大変です。ま、好みの問題ですが。「何とかの頭も信心から」と言いますから。
高級(高価格)アンプで、フォノイコライザを二桁万円で別売りしているメーカーがあります。CDしか聴かないという人にはそれで良いでしょうが、私のようにアナログレコードを愛する人間には不向きです。
アナログレコードの音にしびれる
スピーカは音の出口ですが、入り口の質も大切です。
CDは低価格機でも、まあまあの音がしますが、それだけです。信号に圧縮を掛けるMP3などもポータブルプレーヤなどで歩きながら、あるいは電車の中で音楽を楽しむなら問題ないでしょう。
アナログレコードは、それを再生するプレーヤ次第で極端に音が変わります。良い音で聴くための調整も大変です。しかし、アナログレコードを最良の状態で再生して、同じ音源のCDと比較すると、たいていの場合、アナログレコードに軍配が上がります。CDをアナログレコード並の音質で再生するには、CDプレーヤも十数万円以上の高級品が必要です。
寝室などに手ごろなシステムを望むなら
一時、ボーズの一体型を使っていましたが、現在はテクニクスのOTTAVA(オッタヴァ)でCDを聴いています。コンパクトな低音用ホーンが装備されていて、それなりの好ましい音質です。また最近はシングルコーンの小型スピーカーの進歩が著しいので検討に値します。いわゆるHiレゾ、私の耳ではわかりません。ヘッドホン、イヤホンは常用すると耳を傷めるので敬遠しています。

消え去った装置たち
録音再生機ではカセットデッキ、MDレコーダー、オープンリールレコーダー、DATレコーダーとデッキなど多く用いましたが、現在はICレコーダーを愛用しています。
